管理部門にアウトソーシングを導入すると文書のデータ化やテレワークに対応できる!
テレワークの導入や文書のデータ化が求められる中、企業の規模や業種固有の事情もあって、なかなか運用が進まないという現状があります。テレワークや文書のデータ化において、企業の管理部門ではアウトソーシングも利用しながら、業務の効率化を図っています。
管理部門でアウトソーシングを利用する上では、メリットやデメリットがあります。本記事では、それらの解決策ついてご紹介していきます。
目次
1.管理部門が抱えるテレワーク対応やデータ化への課題
NECソリューションイノベータが実施した調査結果によると、テレワークや出社状況、承認・押印業務を中心に管理部門の様々な課題が見えてきます。
1−1.テレワーク推奨の中で出社するのは承認・押印業務があるから
調査は製造、サービス、電気通信、出版・印刷関連、卸売・小売、不動産、情報処理関連、マスコミ関連企業の管理部門を対象に行なわれました。
主に出社状況や承認・押印業務について調査したところ、テレワークについては、回答者の7割が利用を経験していますが、全社レベルで可能としている企業は 6割ほどにとどまったそうです。
また、緊急事態宣言下でも、テレワーク利用者の8割以上は、頻度の差はあれ出社しており、その理由は主に承認・押印業務のためです。テレワークや文書のデータ化には、課題となっている承認・押印業務の解決が必要になります。
1−2.発送・承認や押印などテレワークでできないこと
テレワーク期間中でも出社した理由では、「契約書や稟議書への押印」41%、「業務上の承認行為が必要」41%など、 承認や押印などが上位の理由でした。特に不動産業では、「契約書や稟議書への押印」が過半数(53%)になっています。
テレワークで困ったことは、「契約書や稟議書への押印」が16%、「対面による重要な打ち合わせ」13% などが上位になりました。卸売・小売業では「請求書等の書類やモノの発送・受け取り」、サービス業では「業務上の承認行為が必要」も目立っています。
引用元:管理部門における緊急事態宣言後のテレワーク状況に関するアンケート 調査結果報告書 | NECソリューションイノベータ
2.テレワークや文書のデータ化で管理部門ができること
調査の結果見えてきたテレワークや承認・押印業務の課題解決には、文書のデータ化が必要です。経理・人事・総務・財務など管理部門では、アウトソーシングの利用によってこれらの課題に対応することができます。
2−1.経理の仕事をサポートするシステム
請求書など各種の書類のデータ化をサポートするシステムがあり、アウトソーシングによりサービスとして利用できます。承認や押印もパソコンの操作でできるようにサポートする機能もあり、出社する必要がなくなり、在宅での仕事が可能になります。
2−2. 人事の仕事をサポートするアウトソーシング
勤怠管理については、出勤・退勤を各社員がパソコンから入力する形で、そのデータを管理するサービスがアウトソーシングにより提供されています。
休暇の申請や承認も自動的に通知される機能があり、勤怠を一括で管理することができます。採用アウトソーシングを利用すると、募集計画の立案から説明会、スカウトのサポート、面接、採用のサポートを受けられます。
また、内定や応募者のデータ管理など、様々な段階の仕事をサポートしてもらえます。
2−3.総務の仕事をサポートするサービス
施設やOA機器の管理などは、アウトソーシングにより専任スタッフを常駐する形でサポートを受けるサービスがあります。任せたい仕事をリストアップしてオーダーできるので便利です。
テレワークで必要になるオンライン会議システムのサービスも充実しており、Webページを操作するようなイメージで利用することができます。また、文書データをやりとりするクラウドのサービスとも連携させて、部門間の諸連絡やファイルのやりとりにも利用できます。
2−4.財務の仕事もアウトソーシングに託せる
月次決算処理や期末決算、財務諸表作成の業務をアウトソーシングに託すと、労力のかかる点を解決できます。サポートするのは最新の会計制度・会計基準を熟知した専門スタッフなので、作業手順を細かく教える手間はかかりません。
日々のデータ入力やチェックなどの定型的な業務から解放されれば、予算策定や業績予測、収益性、設備投資などの分析・評価、M&A(合併・買収)といった、企業価値向上に資するコア事業へのシフトも可能です。
3.管理業務をアウトソーシングして解決することも可能
次にこれらのアウトソーシングを管理部門で利用する際の、おおまかな流れを見ていきましょう。それぞれにメリットとデメリットがあるので、その解決策も併せてご紹介します。
3−1.経理業務での流れ・メリット・デメリットと解決策
経理の場合、アウトソーシングを利用する前提で、既存の業務プロセスを見直すことをお勧めします。その上でどの部分を委託するかを提供元と相談して導入します。
アウトソーシングを利用する場合のメリットは、社員を採用して育成するより低コストで済むところです。サポートしてくれる専門スタッフに、その業種での手法の特徴などを伝えれば、即戦力として業務を進めてもらえます。
一方、プロセスの見直しが不十分だと、作業のやり直しが生じて非効率になるのがデメリットです。
解決策としてはプロセスの見直し、切り分けをしっかりすることが挙げられます。そして、導入前も後も相談して軌道修正することも大切です。
3−2.人事業務での流れ・メリット・デメリットと解決策
人事業務のアウトソーシングを利用する流れは、業務の中で効率化したい部分やコスト削減の目標値などを把握するところから始まります。
その目標をアウトソーシングの提供元に伝え、アドバイスも受けながら導入します。
アウトソーシングを利用する上でのメリットは、専門スタッフに任せられることです。また、効率化、コスト削減についても相談しながら業務プロセスを改善できます。
一方、デメリットは、仕事を任せっきりにすると解決してもらった時のノウハウを吸収できないことです。逆に自社内で持っているノウハウが依頼先に流出してしまうこともあります。
ノウハウの吸収についての解決策は、日々の仕事の報告の中でノウハウとして吸収したいことを伝えてもらうことです。また、ノウハウの流出を防ぐには、依頼先との業務委託契約書の中にノウハウの流出に歯止めをかける取り決めを盛り込むことが大切です。
3−3.総務業務での流れ・メリット・デメリットと解決策
総務の仕事のアウトソーシングは、オフィスや施設管理など幅広く対応するサービスがあるので、利用したい業務と予算を把握した上で依頼します。条件と合わない部分など気になる点も確認しながら導入するとよいでしょう。
アウトソーシングでは、施設やOA機器、備品管理など複数の業務を一括して依頼できるところがメリットです。提供元はノウハウも持っているので、効率化するための提案も行なってくれます。
業務をアウトソーシングした際、依頼先の手順で作業され、自社特有の方法に合わせてもらえない場合はデメリットになります。それでも自社特有の方法に合わせてもらうと、別料金がかかるケースもあります。
この点を解決するには、自社特有の方法に対応してもらえるか、別料金がかかるのか、発注前に確認しましょう。そして依頼する時に、条件面での擦り合わせをして、予算オーバーにならないようにすることも大切です。
3−4.財務業務の流れ・メリット・デメリットと解決策
財務業務では、正確な数字の管理や経営戦略の高度化が求められます。そのため専門スタッフを擁するアウトソーシングを利用してこれらを実現していきます。
月次決算や期末決算、財務諸表作成など、一連の流れをサポートしてもらえるところに依頼することが望まれます。アウトソーシングを利用すると、財務担当者の属人化を避けて公正化、透明化を実現できるメリットが得られます。また、業務プロセスを見直して迅速化することもできます。
一方、会計制度や基準変更、消費税率の変化にうまく対応しないと、業務負荷やコストが増大するデメリットが生じてきます。
こうした課題の解決には、専門知識を持つ人材が欠かせません。しかし、労働人口の減少によって、優秀な人材の確保は難しくなってきています。そこで、専門スタッフによるアウトソーシングを利用して、この課題に対応することが重要です。
4.まとめ 「アウトソーシング」に関するご相談に乗ります
管理部門でアウトソーシングを利用すると、文書のデータ化や承認・押印のオンライン化も可能になります。その結果、業務の効率化やテレワークの導入も可能になってきます。
アウトソーシングのサービスには、それぞれメリットやデメリットがあります。デメリットの対応・解決を意識しながら、予算、効率化の目標も踏まえて、依頼先と交渉するようにするとよいでしょう。
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