【人事担当者向け】効率化が求められる業務とアウトソーシング活用法
「人事総務部で効率化・アウトソーシングできる業務って何だろう?」とお悩みではありませんか?
2度目の緊急事態宣言を受け、企業では「テレワーク導入」や「社内のデジタル化」の定着がすすんでいます。引き続き、業務のテレワーク化が推進されているため、企業には「業務改革」への取り組みが必要です。
人事総務部で業務改革を行う場合は、作業内容が固定化している業務から着手していくのが望ましいでしょう。それでも「社内で業務の見直しが難しい」企業は、一部業務をアウトソーシングすることも一つの方法です。
今回は、人事総務部で見直しやすい業務や対処方法、アウトソーシングすべき場合について紹介します。経営者や人事総務部の人は、ぜひご一読ください。
目次
1.テレワークに移行できた人事総務部は3.4%
(引用:月刊総務「緊急事態宣言(2021年1月)におけるテレワーク実施状況の調査」)
月刊総務では、緊急事態宣言対象地域でテレワークをする企業290社を対象に、総務のテレワーク実施状況について調査を行いました。
その結果、人事総務部で完全にテレワーク移行できたのはわずか3.4%で、ほとんどの企業では人事総務部の誰かしらが出社していると判明しました。
出社の理由は「郵便物の対応(86.8)」や「契約書の押印(65.0%)」が多く、コロナ禍が長引いているにも関わらず、人事総務部の業務ではデジタル化やテレワーク導入が進んでいないとわかりました。
しかしながら人事総務部では、テレワークに向かない業務が多いことも事実です。そのため人事総務部の業務内容を細分化し、テレワーク移行・アウトソーシング化するかを判断していきましょう。
なかでも作業内容が固定している「給与計算業務」は、ルーチンワークで一人で完了しやすい業務のため、社員のテレワークやアウトソーシングに適しています。
実際、PCA株式会社の「テレワークに関する調査」では「テレワークに向いている仕事」で「給与・福利厚生計算」と答えた人が半数以上おり、テレワークへ移行しやすい領域とわかるでしょう。
給与計算業務を効率化できれば、作業工数と人件費軽減につながり経費のコストダウンも叶えられます。
また給与計算業務は、アウトソーシングしやすい領域でもあります。アウトソーシングすれば人事総務部の人材をコア業務へ集中させることが可能です。
これから人事総務で業務効率化をすすめる企業では、まずは「給与計算業務」の見直しへ取り組み、状況に応じてアウトソーシングを取り入れることも検討しましょう。
2.給与計算業務に時間を要する項目
給与計算業務をテレワークへ移行する時は、どのようなことに気をつければ良いでしょうか?給与計算業務は一人で完結しやすいものの、さまざまな確認項目があり多くの時間を要します。
給与計算業務は一人で行えるものの、作業が属人的になりやすく注意が必要な業務でもあるのです。全社的にテレワークへ移行するためにも、まずは給与計算の業務内容を分解して実態把握を行いましょう。
給与計算業務で時間を要する項目は、以下のとおりです。
- 社員や勤怠情報の入力・更新
- 給与計算結果の確認・検算
- 連絡票の作成
ここでは、それぞれの項目について気をつけたいポイントや対処方法を紹介します。企業の状況に合わせて「業務見直し」や「アウトソーシング化」を判断しましょう。
2-1.社員や勤怠情報の入力・更新
給与計算をする時に社員・勤怠情報は、手入力している担当者が多いのではないでしょうか?これは、異なる媒体で情報管理を行っていることが原因と考えられます。
社員情報は、別のエクセルや紙など管理媒体を分けているという企業も多いかもしれません。別々の媒体で情報を分断して管理することは、作業工数や入力ミスの増大につながります。
つまり給与計算のたびに社員情報の入力が発生するため、手作業による人為的ミス発生のリスクが増えるということです。そのため給与計算業務のテレワーク化を目指すなら、業務に必要な情報を一元化して工数削減へ取り組む必要があります。
情報管理場所をまとめ、社員情報とデータを連携できる給与計算の仕組み作りをしましょう。
2-2.給与計算結果の確認や検算
給与計算結果の確認や検算は、目視で行うことが多く作業時間を要します。実際、計算結果チェックはシステム化が追いついていない領域が多いからです。
企業の給与計算結果の確認では、エクセルや専用ツールでフィルタリングをし、異常値がないかチェックするという運用が多いかもしれません。このチェック業務は担当者任せになることが多く、個人の業務負担が重くなりやすいです。業務の偏りは、作業効率の低下や長時間化をまねきます。
そのため計算結果の確認や検算は、エクセルのマクロやRPA導入でシステム化を進めるのが望ましいです。もしマクロを組めない場合は、専門知識がなくても使いやすいRPA導入を検討してみましょう。
2-3.社会保険労務士や税理士などに送る連絡票の作成
企業によっては、社会保険労務士や税理士に給与計算業務を委託しているケースもあるでしょう。この場合、給与計算で必要な社員情報を指定の「連絡票」へ転記する作業に時間がかかります。
連絡票のフォーマットは委託先によって内容が異なるものの、データの転記や情報のやり取りで工数が増えがちです。連絡票はFAXやメール、郵送で送るのが一般的で、手間と人的コストがかかります。
この連絡票の作成・やり取りを効率化するなら、クラウドシステムの利用やアウトソーシングで給与計算業務を委託するのも一つの方法です。とはいえ、システム導入やアウトソーシングする際は「セキュリティ面で問題はないか」と心配する人もいるでしょう。
クラウドシステムの導入やアウトソーシングでは、セキュリティやデータ管理、バックアップなど総合的にサポートしてくれるサービスを選ぶのがおすすめです。
困ったときのサポート体制がどのようになっているのか、サービス導入前に確認しておきましょう。
3.給与計算業務を効率化するポイント
新型コロナウイルスや働き方改革の影響もあり、企業には業務効率化が求められています。業務効率化は「社内の生産性を上げ事業を成長させるチャンス」と前向きに捉える企業が増えてきました。
なかでもテレワークや効率化と相性が良い「給与計算業務」は、業務改革を行うべき項目の一つです。先述したとおり給与計算業務では、さまざまな作業に時間を要しています。企業によっては「どこから手を付ければよいかわからない」と悩む担当者がいるかもしれません。
そもそも「給与計算はシステム」「社員情報の入力は手動」といった風に、給与計算業務は作業の手間で差があります。効率化のポイントは、手動で対応している作業のシステム化・効率化をすすめることです。
ここでは給与計算業務の効率化で取り入れたい方法を紹介します。時代の流れに取り残されないためにも、ぜひ業務改革を検討してみましょう。
3-1.紙の申請をデータで行う
給与計算業務に関わるやり取りは、紙申請をデータ申請へ切り替えましょう。データ申請へ切り替え可能な種類は以下のとおりです。
- 個人情報の変更
- 年末調整
- 給与明細
例えば「子供が生まれた」という申請を従来通りの「紙申請」で行う場合、以下のような流れになります。
- 従業員が申請用紙を取得し記入
- 人事総務部へ提出
- 担当者が内容を確認
- 社内システムにデータを入力
この申請を「データ」で行う場合、従業員がパソコンやスマホから個人情報を入力し、その情報をシステム上で人事総務部が確認できるようになります。
上記のプロセスを大幅に短縮できるようになるため、記入や確認作業にかかる時間・人件費の軽減が可能です。紙申請のデータ化は、作業効率の向上とコスト軽減が期待できます。まずは業務効率化のスタートとして「データ化」を進めましょう。
3-2.給与計算業務をアウトソーシングする
企業によっては、別の業務と給与計算業務を兼務している担当者もいるでしょう。メイン業務が忙しくなると「給与計算を並行して行うのがギリギリの状態」かもしれません。
給与計算は、企業と従業員の信頼関係に繋がる「失敗できない業務」です。失敗できない業務だからこそ、給与計算をアウトソーシングすることも選択肢として検討しましょう。
給与計算業務をアウトソーシングするメリットは、以下のとおりです。
- 給与計算の担当者が別のコア業務に専念できる
- 専門業者へアウトソーシングするため正確な給与計算ができる
- 担当者が退職・休職してもアウトソーシングなら業務遅延が起こりにくい
- 給与計算業務をするための従業員を雇用しなくてすむ
昨今、経済情勢が流動的なため企業は、下振れリスクを防ぎながら事業成長へつなげていくことが望まれます。給与計算のように作業内容が固定している業務は、アウトソーシングを上手に取り入れメイン業務へ人材を集中させましょう。
まとめ:「人事総務部の業務効率化」に関するご相談を承ります
今回は、人事総務部の業務で「給与計算」を効率化するポイントについて紹介しました。ミスが許されない給与計算業務は、担当者の作業負担が重くなりがちです。
一方、給与計算業務は、データ化やシステム導入で効率化を図りやすい領域が残されていると感じた人もいるでしょう。
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