情シス部の業務効率化!改革が期待される理由と方法
情シス部とは「情報システム部」の略で、社内のIT戦略、システム開発・保守・運用・サポート回りを主に部署のことです。少人数の「ひとり情シス」という場合もあり、様々な課題を抱えている会社もあります。ITや業務効率化の流れもあって、今、情シス部が分かりつつあります。
今回は、情シス部とは具体的にどのよう仕事内容なのかまとめつつ、今求められている情シス部についてお伝えします。
目次
1.情シス部の仕事内容と役割
情シス部が行う仕事内容は多岐にわたります。会社の経営陣に提案をしたり、社員へのサポート、外部との交渉など、幅広いスキルが求められます。
ここでは、情シス部にはどのような業務があるのか紹介します。
1-1.IT・システム企画立案
情シス部の業務内容の中でも「総合力」が求められます。事業戦略を理解したうえで、売上アップ・業務プロセスの改善・業務効率化などを経営陣に提案します。
人員や経費の削減をすることで、会社の経営状態に大きな影響を与えることもあり、プロジェクトの最初に当たる部分なので重要な業務と言えるでしょう。
外部との交渉、プロジェクト全体を統括するので、純粋な技術力だけでなく、幅広いスキルが求められると言えるでしょう。
エンジニアでなかったり、他業務と兼任している社員を情シス部に抜擢してしまうと、企画立案の段階で目的があいまいになってしまい、プロジェクトが失敗してしまうというケースもあるので注意が必要です。
1-2.基幹システム構築
企画立案で戦略を考えたら実行に移します。企画の一つに「基幹システム」があります。基幹システムでは、「単純作業の業務効率化」を行います。
具体的には、受発注管理→購買管理→会計管理→人事給与管理などがあり、業務の一連の中で連携して使います。
サービス業、製造業、小売業など業種や会社規模よってシステムが大きく異なるため、会社の課題に併せたシステムを構築することが重要だと言えます。
基幹システムと似た言葉に「ERP」というものがありますが、ERPとは基幹業務を一元管理する仕組みのことです。
管理するシステムが増えると、情報の管理が大変になるケースが多いです。そんなときに複数存在する基幹システムを一元管理させるERPを導入することになります。
例えば、「仕入量と売上のデータを比較することで損益分岐点を知りたい」「今期の売り上げと給与データを連携させることで賞与額を考えたい」などがあります。
ERPを導入することで部署間の連携の強化、業務効率化、新しい課題の発見ができるので、会社全体に大きな影響を及ぼしやすいと言えるでしょう。
1-3.社内ITインフラの保守・運用
基幹システムでは日々の業務を効率化することが中心でしたが、そもそもインターネットに繋がらなかったり、サーバーからデータが取れなかったら、日々の業務をすることすらままなりません。
そんなときに必要なのがITインフラです。従業員が働きやすい環境を整えるためにITインフラの整備は欠かせません。新型コロナウイルスの影響もあり、リモートワークの導入をした企業も多くあり、今後もITインフラの整備は企業にとって重要だと言えます。
社内インフラを整備するうえで重要なことは大きく3つのポイントに分けることができます。
・安全性
・快適性
・耐障害性
この中でも特に重要なのは、不正アクセスや情報漏洩を防ぐための施策を実施し、インフラの「安全性」を向上させることです。
具体的には、社内ルールの明文化、セキュリティシステムの導入などが考えられます。顧客情報が流出してしまうと信用問題だけでなく、損害賠償請求に発展することがありますので、真っ先に整備することが大切だと言えるでしょう。
2.情シス部が抱える2つの課題
ひとり情シス・ワーキンググループ:「ひとり情シス実態調査」
2020年にひとり情シス・ワーキンググループが、中小企業(従業員100名~500名)の情シス部門の意思に関与する人に調査を行ったところ、
①IT予算を増加しようとしている企業が38.2%で、減少する企業が26.3%で上回っている
②「ひとり情シスからふたり情シス」になった企業が13.2%、「ゼロ情シスからひとり情シス」になった企業が14.7%増加した
これらのことから、企業では情シス部の重要性が徐々にでは理解されつつあると言えるのではないでしょうか。とはいえ会社によっては情シス部に「ひとり」しかおらず、「何をやっているのかわからない」と思われがちな会社もあります。
ここでは情シス部が抱えている課題と対応策についてお伝えします。
2-1.ひとりにかかる負担が大きい
情シス部が抱える課題の中で最も大きいのが「ひとり情シス」と呼ばれるものです。ひとり情シスとは、企業のシステム部の担当者がひとり、もしくは数名程度の少人数で担っている状態と言えます。
スタートアップや中小企業では、情シス部にひとりしかおらず、他業務と兼任している場合もあります。他業務と兼務した結果、業務過多、トラブル発生、従業員の精神的ストレスの増加につながり、離職を招いてしまえば会社全体に大きな影響を及ぼしてしまいます。
情シスの業務は、前述したとおり多岐に渡るので、オーバーワークになりがちです。経営陣や管理職には、担当者に負担がかからないような組織体制を作ることが求められます。
2-2.成果が見えにくい部署だと思われがち
では、なぜひとり情シス問題がなくならず、担当者が他の業務と兼任するのが当たり前になってしまったのでしょうか?理由には「人材不足」「IT部門のイメージ」「経営陣の理解不足」などがありますが、この中で最も多いのが「経営陣の理解不足」が挙げられます。
スタートアップやベンチャー企業であれば、売上を上げるためのシステム導入などは行いますが、セキュリティも問題などの保守の対策はおざなりになりがちです。
経営陣にシステム回りの知識がないと、どうしても後回しになりがちなので、情シス部からの積極的な働きかけが重要だと言えるでしょう。
情シス部の予算は、サーバー代、保守代などが大半で、かつ、パソコンなどの機材は高くなりがちです。
理解が得られにくい経営陣からすれば費用に見合ったらリターンが得られるか疑問に持たれることもあります。
3.令和に求められる「攻めの情シス部」
情シス部が変わりつつある今ですが、具体的にどのように改革を行っていけばよいのでしょうか?ここでは情シス部が「攻め」に転じるための二つの方法を紹介します。
3-1.DX推進で会社全体の業務効率化
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、先進的なITツールが多く出てきているにもかかわらず、会社としての導入されていない企業もあります。
業務を効率化するためのツールを導入しつつも、社員一人一人に積極的に効率化していく「マインド」を醸成することが大切だと言えます。情シス部が会社全体に対してツールを導入するための提案、啓蒙活動を積極的に展開していくことで、会社全体を改革していくことが大切だと言えます。
3-2.業務のアウトソーシング
他業務と兼任している場合、上記のようなDX推進がなかなかできない場合もあります。そんな時は情シス業務のアウトソーシングを行うのも一つの手です。
ITアウトソーシングの場合、すべてを任せるフルアウトソーシング、インフラの運用のみ行うアウトソーシング、手間のかかるヘルプデスクのみの業務、繁忙期のみのエンジニア派遣などがあります。
これらを上手に使うことで、情報システム部の担当者が本来の業務に専念することができ、一人への負担を大きく減らせるかもしれません。
また、外部の新しい知見を吸収し、空いたリソースを上手に使うことで、会社としてのIT戦略や経営企画に時間を割くことができるようになります。社内で話し合いをしてまとまらない場合、アウトソーシングを一度検討してみるとよいでしょう。
4.まとめ:「情シス部・ITアウトソーシング」に関する相談を承ります
今回は、情シス部の仕事内容と課題、今後の情シス部に求められることについてご紹介しました。
情シス部といっても会社の規模や業種によって抱える課題が異なったり、会社内部で解決しようと思ってもなかなかできずに改革できないというケースもあります。
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