コラム

内部統制とコンプライアンスの違いと実践ポイント

2021.12.20  |  コラム 経営管理

企業経営において内部統制を構築する目的は、コンプライアンスをもとにした健全さや、ガバナンスの利いたゆるぎない経営などです。

一方で、コンプライアンスを実現する目的は、社会的信用を堅持し、経営基盤の強化につなげるところにあります。

この記事では、内部統制とコンプライアンスの実践で生じる課題やリスクを見ながら、それらを克服するためのポイントを紹介していきます。

また、内部統制やコーポレートガバナンスの構築体制を検討しておられる方にはneconoteがサポートいたしますので、サービスページからお問い合わせくださいませ。

 

目次

1.内部統制とコンプライアンスに関わる課題とは?

企業では、内部統制を整え、社会的信用を維持するコンプライアンスに基づき、ガバナンスという統治のもと、健全な経営を目指します。

さまざまな課題やリスクに対処するマネジメントをどう内部統制に組み込むべきか見ていくことにしましょう。

1-1.内部統制とコンプライアンスとガバナンスの関係性

内部統制とコンプライアンスとガバナンスの関係性について紹介します。

1-1-1.コンプライアンスという規範を守るための内部統制

「コンプライアンス」は「法令遵守」を意味し、社会規範、ステークホルダー(利害関係者)の利益・要請に従うことも含む広い概念です。

「内部統制」は、「コンプライアンス」など、会社の業務の適正確保体制を構築する手段です。

1-1-2.ガバナンスを効かせコンプライアンスを実現する内部統制

企業におけるガバナンス(統治)を指す「コーポレート・ガバナンス」は経営者や組織を監視・監督する枠組みで、「企業統治」ともいいます。不正を防止し、効率的な業務遂行を促すことで、経営基盤の強化と企業・株主の利益最大化を目指します。

コンプライアンスは、経営者から業務全般に着目した概念、コーポレート・ガバナンスは、取締役会などから見た代表取締役や組織に着目した概念です。

どちらの視点でも異なる会社の改善点が見えて、健全化を目指すのに役立ちます。

これらの関係をまとめると、コーポレート・ガバナンスという統治の枠組みの中で、コンプライアンスを踏まえた適正な経営を目指す内部統制の仕組みを整え、経営の健全化や株主の利益最大化などを目指す、ということになります。

1−2.内部統制とコンプライアンスとリスクマネジメントの関係性は?

続いて内部統制とコンプライアンスとリスクマネジメントの関係性について解説します。

1-2-1.内部統制でコンプライアンスを守るリスクマネジメントを実現

経営者は会社の社会的責任を果たすため、内部統制によってコンプライアンスとリスクマネジメントを実現することが求められます。

コンプライアンスとリスクマネジメントは密接に絡み合うもので、両輪で実行しなければなりません。

例を挙げていうならば、与信管理の場合、与信限度額を守らないというコンプライアンス違反をリスクとしてマネージする、と絡み合った捉え方をするからです。

1-2-2.コンプライアンスを守るガバナンスとリスクマネジメント

これらを実行する過程で役職員は企業倫理、つまり仕事上の倫理観を堅持する必要があります。

経営者が実行する内部統制を、株主が「監査役」や「社外取締役」を通じて監視し、結果が思わしくない場合は、経営者を交代させるくらいの「コーポレート・ガバナンス」が最終的な拠り所となります。

内部統制の仕組みの中で コンプライアンスを堅持する体制を構築し、取引や取引相手のリスクを評価し、影響や発生頻度の多いものから取り組むマネジメントが必要ということです。

内部統制の構築については、サポートするアウトソーシングサービスもあるので、そこに相談するという方法もあります。

2.ガバナンスとコンプライアンスを踏まえた内部統制のあり方

続いて、ガバナンスとコンプライアンスについて押さえておくポイントを理解し、ポイントを踏まえた内部統制のあり方を考えていきましょう。

2−1.ガバナンスとコンプライアンスについて押さえておきたいポイント

ガバナンスとコンプライアンスについて知っておきたいポイントを解説します。

2-1-1.ガバナンスの管理のもとコンプライアンスで企業倫理を守る

企業におけるガバナンスは「健全な企業経営を目指す管理体制を築くための枠組み・理念」を指します。

コンプライアンスで順守するのは「法令」だけでなく、業務規定や社内ルールである「社内規範」、社会常識や良識による「社会規範」、企業理念や社会的責任(CSR)といった「企業倫理」なども含まれます。

このコンプライアンスを実践・強化するための「管理体制を築く枠組み・理念」がガバナンスです。ガバナンスを強化していくことがコンプライアンスを強化することにもつながります。

2-1-2.企業内情報の管理にガバナンスを効かせコンプライアンスを守る

ガバナンスやコンプライアンスが注目される背景には、企業における情報の利用と管理の問題があります。

AIの技術、クラウドストレージによって、企業は膨大なデータを収集できるようになりました。そして、マーケティングやビジネスチャンスの調査、データドリブン経営に利用できるようになっています。

一方で、顧客情報の流出などが起きると、コンプライアンス違反になり、社会的信用を失いかねません。それゆえガバナンスの重要性が高まっているのです。

2-1-3.企業の社会的信用と競合優位性を得るメリット

コンプライアンスを維持し、ガバナンスによって法律や倫理を守る企業は社会的信用が増し、競合優位性が高まるというメリットを得られます。

それだけでなく、ガバナンスによって労働環境を改善し、快適な仕事ができ、かつ良好な人間関係が築ける職場にすれば、自然とコンプライアンス違反は起こりづらくなるメリットもあります。

2−2.コンプライアンスを踏まえた内部統制システム作りのポイント

コンプライアンスを踏まえた内部統制の計画について解説します。

2-2-1.内部統制統括責任者による責任・報告の強化

財務報告の信頼性を高めるため、営業部長等を内部統制統括責任者に任命し、部署間の責任体制を構築し、内部統制報告の維持・強化を行うことです。

2-2-2.リスク評価と対応の組織作りと改善活動

監査部内の評価組織と並列して統制する組織を設置し、リスクに応じた評価をすることです。そして、評価結果をもってPDCAサイクルを構築し、該当部署を改善していきます。

2-2-3.内部統制を構築・強化するルール作りと監査体制

ガバナンスを強化するには内部統制の構築と強化が必要です。内部統制の強化によって、社内外に対する透明性の高い情報開示が実現できます。

まずは社内で順守すべきルールを定め、ルールに準じた業務が進められているかを監視・指導する体制を構築します。

一方で、一部の経営陣や社員の不正を防ぐため、独立性を持って評価できる、専門人材による社外取締役や社外監査役、報酬委員会を設置することも重要です。

外部による監査が入ることにより、社内では見つけにくい不透明なルールや業務プロセスが見つけやすくなります。

3.内部統制とコンプライアンス実践のポイントとは?

内部統制の実践においては、意識の低下などの課題が生じます。コンプライアンスの教育や体制のチェックと改善を繰り返し、良い方向に導く方法を見ていきましょう。

3−1.内部統制の実践における課題「形骸化」

健全な経営を目指すガバナンスの意識を徹底できない企業では、以下のようにコンプライアンスや内部統制が形骸化しやすくなります。

・商品やサービスの品質低下を見落とし、トラブル対応がまずく、顧客離れを起こす
・商品やサービスの品質低下が大きな消費者トラブルに発展し、事態が深刻化する
・コンプライアンス違反を黙認し、改善しない企業では、従業員のモラルが低下する
・会社の不誠実な態度やトラブル対応に不満を持ち、従業員の離職を招く
・内部統制を意識するあまり保守的になり、本来の事業目的達成が進まず改革しにくい

時間をかけてコンプライアンス体制や内部統制を整備しても、目的を見失って形骸化すると、経営にも響き、社会の変化にもついていけなくなります。

コンプライアンスの実践や内部統制は体制を整えるだけでは不十分で、経営者と管理職は適正に運用されているか監督し、改善しなければなりません。

ガバナンスや内部統制の構築をサポートするアウトソーシングサービスでは、こうしたノウハウを蓄積しています。その会社に相談するのもよいでしょう。

3−2.コンプライアンスの浸透に必要な「企業行動規範」

コンプライアンスの浸透に必要な行動規範について解説します。

3-2-1.コンプライアンスを従業員に教育するための「企業行動規範」

コンプライアンスの浸透が不十分で不祥事を起こした企業は、社会的信用の失墜、取引停止、資金調達難、売上の減少などに見舞われることになります。

不祥事で失った信用は、簡単には取り戻せないので、そうした事態を招かないよう、従業員のコンプライアンス意識を高めることが重要です。

そのためには、コンプライアンスを基本にした企業行動のあり方を企業行動規範としてまとめ、従業員を教育することが有効です。

3-2-2.「企業行動規範」の模範例「企業行動規範対応チェックシート」を参考にする

その上で参考になる「経営者のための企業行動規範対応チェックシート」が東京商工会議所のウェブサイトで公開されています。

これをもとにして、自社の環境に合わせた企業行動規範を作成し、従業員の教育に役立てることも検討してみてください。

従業員に対する教育は、企業行動規範をもとに行い、コンプライアンスに関する法律や不祥事の事例から解説をすることが大切です。

あるいは、起こしうるリスクの事例を挙げ、防止策をディスカッションし、浸透させることも有効でしょう。

内部統制の一環として、コンプライアンス研修を一年に数回、定期的にすることが、コンプライアンスを浸透させていく上で重要なポイントになります。

4.まとめ:「内部統制とコンプライアンス」に関するご相談を承ります

今回は内部統制とコンプライアンスの意味合い・目標の違いについてご紹介しました。また、これらに関連するガバナンスやリスクマネジメントとの関係性についても解説しています。

内部統制においては、リスクに対処し、業務改善のサイクルを通して企業の成長力につなげていくことが大切です。

コンプライアンスを実現する上では、実効性のある施策や教育によって、企業の健全な経営を実現し、社会的信用と組織の成長力を維持していくことが重要です。

HINODEの「ねこの戦略総務」では、企業に対して、内部統制のサポートからコーポレートガバナンスの構築体制まで、幅広くサポートサービスを提供しています。

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