テレワークでのコミュニケーション、うまくいってる?成功を導く2つのポイントを紹介
新型コロナウイルス感染症への影響で、テレワークに移行されている方は多いと思いますが、導入後の課題で1番多いものは何でしょうか?
人材育成サービスを提供する株式会社ラーニングエージェンシーが、企業の人事・教育担当者948人を対象に、新型コロナウイルスの感染拡大が企業の組織運営や人材育成に与える影響について調査を行った結果、
テレワークの課題第1位は、「コミュニケーション不足」で74.9%と、半分以上の人がコミュニケーション面で課題と感じていることが明らかになりました。
テレワークでのコミュニケーションとなると非対面でのやりとりが増え、周囲と上手くやっていくためにはどうしていけば良いか分からないという方も多いはずです。
今回は、テレワークにおけるコミュニケーションのリスクや、上手にやりとりするためのコツをお伝えしたいと思います。
目次
1.コミュニケーション不足による3つのリスク
まず、コミュニケーション不足に陥ると、どのようなリスクが潜んでいるのでしょうか。普段当たり前にできていることができなくなる可能性があるので注意が必要です。
1-1.報告漏れ
例えば、トラブルが起きた時に、問題解決に多くの時間を要してしまう可能性があります。当事者しか知らない情報が多すぎると、上司がサポートに入りたくても、状況把握に時間がかかってしまいます。
1-2.チーム力が低下する
社内であれば、困っていそうな人がいれば、誰かが声をかけてサポートに入るということができますが、テレワークではメンバーの状況が把握しずらくなります。うまくコミュニケーションが取れていないとメンバー同士、助け合う回数が減ってしまい、チーム力の低下を招きます。
1-3.孤独ストレス
テレワークですと、休憩中にメンバーと話をしたり、仕事が行き詰った時に相談をするなど、オフィス勤務では当たり前に行ってきたやりとりが希薄になってしまいます。結果的に孤独を感じ、メンタル不全を訴える人も出てくるようです。
2.テレワーク実施時におけるコミュニケーションのコツ
3つのリスクを回避するために、コミュニケーションのコツを「考え方」と「実践術」の面から紹介していきたいと思います。
2-1.考え方
2-1-1.「気づいて察して」という期待をもたない
テレワークにおける重要な考え方として「自分が発信しない限り、誰も状況に気づいてくれない」というものがあります。
日本のコミュニケーションスタイルは「察し合いの文化」と言われており、相手の発言する前に気持ちを理解し、反応に合わせて伝えることを良しとするスタイルです。
ところが、テレワークですとこのスタイルは通用しません。「やり方が分からずに戸惑っている状態」であっても、顔も見えないわけですから、誰かが察して助けてくれるわけではありません。
予定通りに仕事が終わらないと、依頼した側からすると「なんで聞いてくれなかったのか」となり、依頼された側からすると「聞きずらかった」「説明が分かりにくかった」となり、お互いにコミュニケーションの齟齬が発生してしまいます。
このような状況を防ぐためには「自分が発信しない限り、誰も状況に気づいてくれないという前提をチーム全員が理解すること」が重要です。
その上で「分からないことはすぐに発信する」「こまめに状況報告」をするという習慣をもっておくとスムーズに動けるはずです。
2-1-2.相手の立場に立ってこまめに反応する
「発信する側」の視点に加え、「発信を受ける側」の考え方も理解しておく必要があります。
反応がないと、発言した側からすれば「理解してもらえたのか」「理解はしてもらえたが、納得はしているのか」が全く分からないため、不安になります。
テレワークのコミュニケーションでは、挨拶などの手段が使えず、相手の反応が見えないので、発信を受けたら、必ず何かしらの形(文章・スタンプ)でレスポンスを返すという意識が、より重要になります。
この意識を全員が持つことで、発信する側との信頼関係が維持しやすくなります。
2-2.実践術
上記2つの考え方を前提とした上で、具体的なコミュニケーションの実践術をお伝えします。
2-2-1.まずは文章化することを意識する
テレワークにおけるコミュニケーションは、電話やテレビ会議などもありますが、メールやチャットなどの文章でやりとりする回数が多いです。
これまで何でも口頭で済ませていた人は、文章で伝えることに抵抗が出てくる人もいるかもしれませんが、慣れるしかないでしょう。
相手に伝えるときは以下のポイントを抑えると良いです。
・【状況報告】なのか【相談】なのかを最初に伝える
・箇条書きにすると読みやすい
・結論→理由→詳細の順番だと伝わりやすい
・客観的な情報と自分の主張は分けて伝える
相手との関係性や性格なども考慮して、伝わる方法を考えていくと良いでしょう。
2-2-2.適宜ニュアンスも伝える
テキストだけだとニュアンスがなかなか伝わらなく、かといってテキストでしっかり説明しようとすると、長文になってしまう場合があります。
絵文字や顔文字を適度に使いながら、図や画像でも伝えると良いでしょう。特に画像は相手の目にとまりやすく、瞬時に理解してもらいやすいです。
2-2-3.積極的にお礼や感謝の気持ちを伝える
コミュニケーションの回数が減るうえに、テキストでのやりとりが増えるため、積極的にお礼や感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
誰しも自分が褒められると嬉しいもので、日本能率協会の調査では、仕事のやりがい・成果の影には「感謝の言葉」の有無が影響しているという結果が出ており、
仕事のやりがいを感じている人の8割超、職場がビジネスで十分な成果を上げていると思う人の7 割超が、感謝の気持ちを伝えることに積極的であることが分かりました。
相手に直接面と向かって感謝の気持ちを伝えることは、恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、テキストであれば、ハードルが下がって自分の気持ちを伝えやすくなるでしょう。
2-2-4.集中したいとき/話しかけていいときの意思表示をする
会社だと、今その人が忙しいのか、話しかけても大丈夫なのか、雰囲気が分かると思いますが、テレワークだと判断しにくいです。
対策としては、テレビ会議のルームをチームで開放しておき、忙しいとき以外は参加すると良いでしょう。Slackを使用している方は、ステータスに【集中モード】などを設定しておくと良いでしょう。
2-2-5.ネガティブな指摘は文章で行わない
チャットでのコミュニケーションは、口頭に比べるとどうしても感情が伝わりにくいです。ポイティブな内容であれば、絵文字やスタンプを活用することで緩和出来ますが、叱るときのようなネガティブな内容ですと、伝えにくくなるときがあります。
ネガティブな指摘を行う際は、チャットではなく電話やテレビ会議を使うようにしましょう。
2-2-6.適度に雑談の場を設ける
誰ともしゃべる機会がないと孤独を感じて、うつ状態になってしまう人も出てくるかもしれません。そんなときはチームで定期的に30分程度、テレビ会議を使って雑談する場を設けると良いでしょう。気分転換になったり、何気ない会話から新しいアイディアが生まれる可能性もあります。
コツということで8つの方法を紹介してきましたが、どれも社会人として、当たり前のことを当たり前にやるということに尽きます。
自分で発信する、相手の立場に立ってこまめに反応をする、感謝の気持ちを伝える、ネガティブな指摘は文章で行わない、など社会人になったばかりに先輩から言われたことがあるのではないでしょうか?
テレワーク実施のタイミングで「初心に帰る」という意味でも、改めてコミュニケーションのやり方を意識してみると良いでしょう。
3.「バックオフィス」の仕組化に関するご相談を承ります
今回は、テレワークにおけるコミュニケーションのコツを紹介しました。テレワークを成功させるためには、コミュニケーション以外にも、人事労務などの様々な環境面を整えることが大切です。
HINODEの「neconote(ねこのて)」では、これまで有名スタートアップ含む300社以上に、人事・総務・経理などのバックオフィス業務を幅広くサポートしてきました。
テレワーク以外にも「コストを抑えたい。」「 監査法人の導入を想定し、セキュリティを重視したい」など、その企業の課題に対して最適な提案を行います。
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