コラム

【経理担当者向け】なぜ経理の効率化ができない?事業の成長につながる取組みを徹底解説!

2021.03.23  |  コラム 経理

「経理の業務を効率化したいけど、上手くいっていない」とお悩みではありませんか?

経理は専門的な業務ですが、ルーチンワークが多く効率化や業務改善に適しています。最近は、経理業務の効率化を助けるツールが増えており、活用しだいでグンと効率化を叶えやすくなりました。

しかし「長年培ってきた業務内容を変えたくない」「担当者がいるから効率化しなくても良い」といった理由から、効率化を図れていない企業もあるのではないでしょうか。

この記事では、企業の経理業務の効率化が進まない理由をはじめ、担当者が取り組むべき対処法について紹介します。

 

1.経理の効率化への課題は「属人化をやめてペーパーレス化をすること」という結果に!

(引用:「アンケートメディア 財務・経理PRO-Q(ProFuture株式会社)」)

 

財務・経理に特化したアンケートメディアPRO-Qは、企業に属する社員向けに「経理の業務課題について」アンケート調査を行いました。その結果、経理の現場では「業務の属人化(43%)」「電子化への移行(41%)」を業務課題と考えている社員が多いと判明しました。

実際、経理は専門知識を必要とすることもあり、業務を同じ担当者に任せきりになっている企業もあるはずです。

上記に次いで「専門知識の習熟(33%)」「人手不足(27%)」の回答が多いことからも、多くの企業で経理の業務が属人化している・しやすいとうかがえます。

このように業務が属人化しやすい経理は「担当者の退職」「業務のブラックボックス化」など業務停滞のリスクがあり、万一の時に企業への影響が大きいです。

さらに企業によっては、社内で紙管理からペーパーレス化へ移行しきれていないところもあるでしょう。そのため「将来的なリスクや手間を加味しても、現状維持せざるを得ない」企業も少なくありません。

そんな企業には、経理業務を効率化して「不測の事態でも社内で経理業務が回せる仕組み作り」をおすすめします。実は「業務の効率化」といった側面から考えると、経理はルーチンワークが多く取り組みやすい業務なのです。

現在、働き方改革やコロナ禍の影響もあり、企業には業務変革が求められています。新たな取り組みの波に乗り遅れないためにも、経理の効率化は不可欠です。

まずは「これまで何が経理の効率化を阻害してきたのか」確認からはじめましょう。

2.企業で経理の効率化を阻む理由は3つ

「経理業務の効率化を阻む理由は何か」企業の担当者は把握できているでしょうか。経理含め、業務改善は、日々の業務と並行して行うのが難しく「わかってはいるけど手を付けられていない」という担当者もいることでしょう。

そもそも経理は貨幣誕生と同時に生まれた歴史の長い業務で、業務内容が大きく変わることなく引き継がれてきました。

そのため各企業では「経理業務を見直す」という意識が低く業務が属人化し、今もなお非効率な方法で業務を行う企業が多いのです。

現在、経理業務は「業務見直しの変革期」に差し掛かっており、新しい技術やノウハウを取り入れることで格段に効率化しやすくなっています。普遍的な業務である経理を効率化すれば、社内の無駄をなくし事業成長へ前進できるでしょう。

ここでは、企業で経理の効率化を妨げる3つの理由を紹介します。

2-1.経理の業務内容がアップデートされていない

経理は業務内容を大きく変えずに行ってきた企業が多いです。つまり経理の業務内容をアップデートせずにいることが、効率化を妨げているといえます。

経理は間違いが許されない業務の一つであり、多くの企業が自社で行ってきた「ミスが起こらない業務の流れ」を大切にしています。

そのため社内の経理業務で「こうすればもっと良くなるのに」と思う部分があっても、これまで通りのやり方を優先してしまうのでしょう。

また将来的にメリットがあるとわかっていても、経理のように保守的な業務に対しては急な変化を望まない声も多いです。

その結果、経理を効率化する環境があるにもかかわらずアップデートできない状態が続いてしまうのでしょう。

2-2.経理業務に対する固定概念がある

経理の効率化へ取り組めないのは、業務内容に対して固定概念が強いことがあげられます。「自社のやり方で問題ない」「経理とはこうあるべきだ」といった固定概念が効率化を妨げているのです。

例えば企業によっては、現在も紙ベースで経理業務を行っているところもあるでしょう。ベテラン社員が担当であれば、紙ベースで工数が多くなってても「これまでどおりのやり方」で経理の業務を進める方がスムーズと感じるかもしれません。

しかし経理を効率化したいなら、属人的に業務を任せるだけではなく業務自体の効率化・仕組化を考える必要があります。経理の効率化を進めたいなら、このような固定概念に囚われず柔軟に経理業務と向き合うところからはじめましょう。

2-3.多忙を理由に経理業務の見直しに取り組めていない

中小企業やスタートアップ企業では経理担当者の人数が少ない場合が多く、別業務と兼務している人もいるかもしれません。

経理の効率化へ取り組めないのは、経理担当者の人数不足や多忙を理由とする場合があります。

そのため「見直しに使える時間も余裕もない」と考える企業では、経理の効率化が後回しになりがちです。効率化を後回しにすることは、社内の生産性を下げる要因になるため、結果的に企業にとってデメリットとなります。

経理業務を効率化し企業の成長につなげたいなら、一度手を止め業務の流れを見直すのが必要です。取り返しが付かない状況になる前にも、思い切った決断が望まれます。

3.経理を効率化し事業の成長につなげる取り組みとは

経理の効率化を阻害する理由をお伝えしましたが、具体的にどうすれば事業成長につながる効率化ができるのでしょうか。経理はルーチンワークが多い業務のため、慣れている人にとっては流れを変えたくないと感じることでしょう。

一方、経理の業務は工夫しだいで作業工数の削減やシステム化など、大きく改善を試みやすい業務でもあります。ここでは、事業成長に繋げるために経理を効率化する流れを順番に紹介します。

3-1.経理業務の内容を可視化し問題点を明らかにする

経理の効率化をするためには、業務フローを可視化して問題点を見極めましょう。経理業務はある程度の流れが決まっているため、タスク分解がしやすく無駄な工程がわかりやすいです。

具体的に取引が発生した時の経理業務を可視化すると、以下のようになります。

  1. 取引発生
  2. 証拠書類(領収書、請求書など)が提出される
  3. 取引を伝票や仕訳帳に記録する
  4. 記録した取引内容を整理する
  5. 取引内容を分類して総勘定元帳へ記録

一つの作業内容を可視化すると、改善点が浮かび上がってきます。例えば紙の領収書を経理へ提出するのではなく、電子化したものをメールで提出してもらえばペーパーレス化につながります。

また伝票や仕訳帳を紙ベースで管理している場合、会計ソフトへ切り替えるといったことも可能です。上記にくわえて項目別に担当者や処理件数などを書き出すと、人材の有効活用にもつながります。

3-2.経理業務を効率化できるシステムを導入する

経理業務は、専用のシステムを導入して効率化へ取り組みましょう。システムを導入すれば、担当者の作業時間が短縮して業務の生産性向上につながりやすいからです。

例えばクラウド上で管理ができる会計ソフトを導入すれば、銀行へ行かずともソフト上で残高を確認できます。また請求書の作成と同時に仕訳が完了するソフトもあります。

専用のシステムを導入すれば、残高確認のために銀行へ出向いたり、取引内容をどの項目へ仕訳するか考えたりする時間の短縮が叶うということです。

なお経理の効率化を助けるシステムは種類が多いため、自社と相性の良いものを選ぶようにしましょう。

3-3.経理業務をアウトソーシングする

自社で経理の効率化を進めるのが難しい場合は、経理業務をアウトソーシングするのも一つの方法です。アウトソーシングするメリットは、担当者から経理業務を切り離せることです。

例えば経理を兼務している担当者は、アウトソーシングの導入で本来の業務へ注力できるようになります。経理担当者の退職や後継育成など、将来的なリスク軽減にもつながるでしょう。

なお経理業務をアウトソーシングする際は、複数の専門業者を比較して相談するのがおすすめです。業者によってアウトソーシングの業務範囲や料金、実績が異なるからです。

企業のお金にまつわる大事な業務だからこそ、経理をアウトソーシングする時は多角的な視点からみて決めましょう。

4.まとめ:「経理の効率化」に関する相談を承ります

今回は、経理の効率化できていない理由や企業が取り組むべき内容を紹介しました。

経理はルーチンワークが多い一方で、改善の結果があらわれやすい業務の一つです。効率化へ取り組む時は、自社の問題点を洗い出すところからはじめましょう。

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