CFOの重要な役割3つ!COOとの違いや代表的なCFOの例も解説!
CFO(最高財務責任者)の役割にはどのようなものがあるのでしょうか?
CFOの役割は財務・経理の管理はもちろん、経営者として事業の推進、資金調達、マネジメントと多岐に渡ります。
従来は、CEO(最高経営責任者)がCFOの役割も兼任していたケースも多く見られました。
しかし、企業が拡大すればするほど対応しなければならない業務量が増えていき、それらを一人で担うことは困難となります。
CFOを設置するためには、新しく人員を採用するか、社内のメンバーを育成する方法が思い浮かびますが、実は近年アウトソーシングの需要も高まってきています。
本記事でCFOの主な役割を知って頂いた上で、アウトソーシングを検討したいとお考えの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
目次
1.CFO(最高財務責任者)とは?
CFOとは「Chief Financial Officer(チーフ・ファイナンシャル・オフィサー)」の頭文字をとった略称で「最高財務責任者」を指します。
主に、企業の財務・経理の立案・執行を実施します。CEOを支える経営陣の一人でもあることが、財務部長とは異なる点といえるでしょう。
CFOが重要視されてきた理由は、バブル崩壊をきっかけに簡単に金融機関から資金調達ができなくなったからです。
バブル崩壊前までは、土地の価格が上がり続けていたため、企業は土地を担保に融資を受けていました。
当時は、CEOや財務担当が金融機関と信頼関係を構築していれば、今より苦労せずに資金調達ができたのです。
しかし、バブル崩壊後、担保としていた土地の価格は一気に下落してしまいます。その後、金融機関は「融資したお金が高確率で戻ってくる企業」に融資するようになりました。
そのため、まだ経営状態が安定しないスタートアップ企業やベンチャー企業は、金融機関から融資を受ける他に資金調達の方法を考える必要がでてきたのです。
その際に、企業の財務状況かつ企業の経営戦略を理解しているCFOが重要となります。
2.CFOはどういうときに必要か?
CFOが必要になるときは、以下のケースが考えれます。
・投資家との資金調達が必要なとき
・経営者と各事業部や管理部門の連携を強化したいとき
この2つについて具体的に説明していきます。
CFOは、金融機関以外からの融資を受ける際に重要視するとお伝えしました。では、具体的にどのようなときに必要になるのでしょうか?
実は金融機関から融資を受ける場合と、投資家から資金を調達する場合ではアピールの内容が異なってきます。
金融機関から融資を受ける場合には、企業の財務計画や状況を説明できれば良かったので、財務担当部長のような中間管理職でも問題ありませんでした。
しかし、投資家からの資金調達となると、自社の経営戦略等を説明した上で大きなリターンを生み出すことができる、投資家へのベネフィットを伝える必要が出てきたのです。
そのため、従来財務担当が持つスキルだけでは対応が難しく、税務における専門知識を持ちつつ、経営戦略にも携わるCFOの存在が必要になってきます。
また、社外とのやりとりだけではなく、社内での役割でも非常に重要な役割となります。それは、経営者と各事業部や管理部門の橋渡しとなる存在となることです。
経営戦略を理解している上で、財務戦略を立案し、企業経営を牽引してくためには社内でも必要な存在となります。
3.CFOの役割は大きく3つ
CFOの役割には「資金調達」「財務戦略」「内部統制」と大きく分けて3つが挙げられ、企業のフェーズごとに重要度が異なっていきます。
3-1.資金調達
資金調達は、企業のスタートアップ期において非常に重要な役割です。事業を成長させるために行うケースが多く『融資』と『出資』の2つの方法があります。
「融資」では、金融機関から資金の借り入れを実施する際に、交渉や編成計画の立案を行います。
「出資」では、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家など、誰から出資を受けるのかという候補の選定から、発行する株式数や種類、条件を決定します。
また、投資家との交渉や契約書確認などの法務業務も発生します。
3-2.財務戦略
企業の事業拡大に伴い、財務戦略はかかせません。
従業員の雇用による人件費の増加やオフィスの維持・管理費、広告宣伝費、商品やサービスの開発費など、必要なお金が増加していきます。
そのため、CFOは適切な予算配分をし、企業の売上に対する利益などを比較・分析した上でコストカットを実施します。このように、拡大期の資金管理は、非常に重要な役割となります。
3-3.内部統制
上場準備のフェーズに入ると、CFOの役割は内部統制業務が重要となってきます。監査法人や証券会社等の選定および渉外も行うので、関係各所内で業務を分掌し、チームマネジメントしていくことも必要です。そのため、常勤CFOがいることが望ましいとされています。
また上場後は、機関投資家等との対話も重要な役割として求められてきます。
4.CEO・COO・CMOとの違いは?
CEO・COO・CMOの違いを説明します。日本では従来CEOがCOOやCFOを兼任するケースが多く、意味を問われてもピンとこない場合も多いかもしれません。業務内容と共にご紹介していきます。
3-1.CEO(Chief Executive Office)最高経営責任者
CEOはイコール社長と想像する方が多いですが、厳密にいうと米国では「企業の最終責任者」とされていて、社長や代表取締役とは別物です。会社の全体を統括し、組織のトップのポジションです。
3-2.COO(Chief Operations Officer)最高執行責任者
企業の経営方針に従い、CEOが定めた事業戦略を現場に落とし込み、遂行する責任を持つ会社のNo.2のような存在です。
3-3.CMO(Chief Marketing Officer)最高マーケティング責任者
CMOはマーケティングに関わる部署やチームをとりまとめます。マーケティング戦略を立案し実行する役割でありながら、経営陣として経営にも携わる存在です。
5.代表的なCFOの例
ここでは日本初代CFOや、女性初のCFO、海外の代表的なCFOを紹介します。
5-1.ソニー 伊庭 保(イバ タモツ)氏
日本ではじめてCFOを導入したソニーの初代CFOです。1990年代前半、直接的な金融担当であった社長室と間接的な金融担当であった財務室の連携がとれていませんでした。しかし伊庭氏はCFOに就任後、経営体質強化委員会を設置。資金を集中して管理するシステムの構築などを務めました。
5-2.青空銀行 芥川 知美(アクタガワ トモミ)氏
2019年7月に国内大手銀行初の女性CFOとして就任しました。早稲田大学商学部を卒業後、あおぞら銀行へ入行します。その後も、財務担当部長→執行役員→CFOと順調にキャリアアップをされています。
5-3.エドゥアルド・サベリン氏
大学生の頃にマーク・ザッカーバーグと出会います。大学2年目にしてFacebookの共同設立者となり、CFOやビジネスマネージャーを務めました。残念ながら現在は退任をしていますが、投資家として暮らしています。
6.CFOがいないときはアウトソーシングがおすすめ
CFOがいれば、資金調達時に企業の財務状況を理解した上で、経営戦略をもとに投資家とスムーズにコミュニケーションを取ることができます。また、社内でも経営者の一員として、財務部や経営企画部との橋渡しのような存在となります。
管理部門は、どうしても目先の業務でいっぱいになってしまいますから、社内のコミュニケーションを円滑に進めるために非常に重要な役割といえるでしょう。
しかし、社内でCFOの育成を行うには時間もコストもかかります。また、育成者もある程度の経験や知識、経営者目線での思考が必要になってくるでしょう。新しく雇用するにしても、すべてを網羅的に対応できる人材にすぐに巡り会えるとは限りません。
そのため、上場を見据えCFOのアウトソーシングを活用することをおすすめいたします。
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、必ずしもCFOが常勤である必要はありません。まずはアウトソーシングなどを活用して、早め早めに社内体制を整えていくと良いでしょう。
7.「CFOのアウトソーシング」に関する相談承ります
今回は「CFOの役割」についてご説明しました。
上記の通り、企業のフェーズや状況によって異なるので、CFOの役割は非常に多岐に渡ります。そのため、経験や知識が豊富な人が望ましいです。
CFOは近年日本国内でも需要が増加していますので、会社の規模をこれから拡大していくのであれば、早めにCFOの設置をご検討頂くことをおすすめします。
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