BCP対策の救世主「総務のアウトソーシング」とは?分かりやすく解説
BCPとは、震災やウィルスなどの緊急事態があった際に行なうべき行動指針をまとめた事業継続計画のことですが、新型コロナ感染症拡大をうけ、BCP策定などの総務業務の見直しを検討するようになった企業は多いのではないでしょうか?
日本で唯一の総務専門誌『月刊総務』を発行する株式会社月刊総務が、全国の総務担当者216名を対象に、BCP(事業継続計画)に関する調査を行なったところ、
「新型コロナウイルス感染症拡大をうけ、BCPを策定しておけばよかったと感じたか」の質問に対して「とてもそう思う」「まあまあそう思う」が82.6%にのぼり、
BCP未策定企業の8割以上が、新型コロナでBCPを策定の重要性を感じたことが分かりました。後述しますが、BCPで悩まれる方で多いのは「テレワークなどの導入準備」です。
これを機にBCP策定を検討するといっても、日々の業務をこなしながら、さまざまなリスクに備えた事業計画書を作ったり、テレワークのルール整備を行なうのは、なかなか大変だと感じる人は多いのではないでしょうか?
そんな時は、BCP策定など総務業務をアウトソーシングし、外部の知見を学びつつ、時間を節約するのも一つの手です。今回は、BCP対策を具体例に、総務業務をアウトソーシングするメリット、対応可能な業務範囲を解説します。
目次
1.新型コロナウィルスでやっておけばよかったBCP対策
「新型コロナウイルス感染症拡大においてやっておけばよかったと思うBCP対策」を質問したところ、上位5つの回答は、
第1位「テレワーク制度の整備」66.4%
第2位「情報の電子化(ペーパーレス化等)」57.8%
第3位「業務システムのクラウド化」43.8%
第4位「緊急時初動対応の社内周知(社員向けマニュアル作成、研修等)」39.1%
第5位「緊急時の指揮命令系統の確立」36.7%
となっており、災害発生時の初動対応や指揮系統の確立ではなく、テレワークや情報の電子クラウド化が上位にきました。
災害リスクに対する本格的なBCP対策を行なう前に、テレワークのためのルール整備を優先して行いたいといった状況であると言えるでしょう。
2.テレワークをはじめとした総務アウトソーシングの特徴
テレワークの導入と言っても、紙を前提としたワークフロー、機密情報の取り扱い、従業員のモチベーション管理などのハードルがあり、総務担当者が0からテレワークの導入を考えるのは難しいかもしれません。
そんなときは、総務のアウトソーシングを利用するのも一つの手です。ここでは、総務のアウトソーシングの特徴を紹介します。
2-1.スピード感を持ったテレワークの導入整備が可能
前述のとおり、テレワーク導入のためにやることはたくさんあります。全体方針の策定、体制構築、ルール策定、ICT環境の整備、セキュリティ対策、改善・評価など、普段の業務を行ないながら準備するのは、大変な労力がかかるでしょう。
総務のアウトソーシングを利用すると、テレワークの導入に慣れた事業者が、ヒアリングから導入整備まで、すべてお任せすることができます。
手慣れたプロが行なうため、担当自身の豊富な経験とチームとしてのバックアップ体制により、スピード感のある対応がしやすいです。
コロナ渦の状況を考慮すると、質を担保させつつ、スピード感をもって対応することができるアウトソーシングに頼るのも一つの手です。
2-2.人件費を含む固定費のコスト削減
テレワーク導入以外の特徴としては、そのほかの総務業務を外部に委託することができるため、従業員の工数や人件費の削減ができるようになります。
無駄な業務・不要な業務の見直しのきっかけになり、コスト削減につながります。空いた時間で従業員は、より集中したい総務業務(テレワークの導入整備など)に時間を割くことができます。
煩雑な業務を減らし、総務が本来やるべき重要な業務・コア業務の時間に集中し、より質の高い仕事が可能になります。
3.総務アウトソーシングの具体的な内容
ここでは具体的にどのような総務業務をアウトソーシングできるのかお伝えします。
3-1.総務事務
・会議室の予約受付
・電話対応
・事務消耗品の在庫発注管理
・備品貸出
・社内レイアウトの変更
・ビル管理会社の対応
・機密文書管理
・テレワーク導入整備
総務といっても幅が広いですが、テレワーク実施における電話対応はどうするかは、悩みごとの1つです。会社に数名だけいさせる場合、従業員1人当たりの電話対応の件数が増えてしまう可能性があります。
その場合は、電話転送サービスを使うとよいでしょう。アプリを入れることで、会社への電話がかかってきた際は、従業員のスマートフォンに電話がかかる仕組みです。管理画面で平日のみの対応などに調整することも可能です。
電話転送サービスは、大きく分けると2つあり「自動転送」と「応答後転送」があります。「自動転送」は、かかってきた電話を転送元の電話を呼び出さずに、転送先に直接転送します。フルリモートの会社で、オフィスに誰もいない場合利用すると良いでしょう。
「応答後転送」は、一旦受けた電話を簡単な操作で別の電話番号へ転送するサービスです。すでに知っている取引先からの電話であれば、1次受信者が番号で判断し、営業担当者などにつなぎます。1次受信者の負担を減らすことが可能です。
3-2.メール業務
・郵便や宅配物の受け取り
・送り状の在庫管理
総務のテレワーク導入が進まない理由の一つに「郵便物の管理」があります。請求書などの振り分けなどのために出社し、なかなか在宅勤務ができない総務の担当者もいます。
総務のアウトソーシングを利用すると、事業者が郵便物の受け取りを行ない、郵便物をスキャンしクラウド上にアップします。クラウド上のデータを見て、利用者が判別を行ない、受け取りの可否を決めるといった流れです。
会社によっては、郵便物を回収するために複数の拠点を移動する総務担当者もおり、そのような移動の経費や時間コストの削減にもつながります。
3-3.BCP対応業務
・従業員の安全健康確保のための対応フロー
・緊急時の連絡方法の確保
・主要顧客や公共機関の連絡リストなどの確認
東日本大震災をきっかけにBCPを策定する企業は増える傾向にありましたが、まだまだBCPの策定が十分にできている企業は少ないと言えるでしょう。
BCPで行なうべきことは、各業務の中で、不測の事態に備えて考えておくべき必要最低限の業務の洗い出し、シミュレーションを行います。万が一何かあったときに、メンバー全員が同じ動きを取れるようにしておくとよいでしょう。
総務のアウトソーシングを使うことで、基本方針の立案から運用、改善を行なってくれ、かつ、災害が起きたときも対応のサポートを行なってくれます。
また、最近のBCPのアウトソーシングでは、万が一の業務データの安全確保を行なう会社もあります。データベース上の一拠点集中型のデータ管理環境が望ましいですが、常にデータ損失のリスクがつきまといます。
デスクトップ仮想化、VPN、クラウドなど様々なデータ管理方法があるので、課題に合わせて取り入れると良いでしょう。
4.まとめ:総務のアウトソーシングを承ります
今回は、BCP対策を具体例にテレワーク導入のための総務のアウトソーシングについて解説しました。総務の業務は幅が広いため、どこからアウトソーシングをしていけばよいか分からない担当者もいるかもしれません。
HINODEの「neconote(ねこのて)」では、これまで有名スタートアップ含む300社以上に、テレワーク導入、オフィス移転などの総務業務を代行から仕組化まで幅広くサポートしてきました。
「総務だけでなく会社全体のテレワークの導入の仕方が分からない」「セキュリティ対策をしたい」など、その企業の課題に対して最適な提案を行います。
総務のアウトソーシングでお悩みがありましたら、ぜひ「ねこのバックオフィス」のHINODEにご相談ください。